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チュチュベビー情報局

2017.03.03 研究発表

「子どもの歯・口の健康」⑥ 【むし歯編】~むし歯の原因~

むし歯は感染症

風邪やエイズのように,通常病気には原因となる微生物がいます。むし歯もむし歯菌(主にミュータンス菌)の存在により起こります。
生まれたばかりの赤ちゃんの口にはむし歯菌はまったく存在しません。ところが,生まれて何年がたつうちに,ほとんどの人がむし歯菌を持つようになってしまうのです。それは,母親から来る場合が一番多いようです。
また,むし歯菌が口の中に住みつく時期は,ちょうど乳歯の奥歯がはえ始める1歳半から3歳までの間が一番多く,住みつく時期が遅いほどむし歯になりにくいと考えられています。
残念ながらむし歯菌の感染を防ぐことは困難です。しかし,母親をはじめとする子どもの周囲にいる人々が,むし歯があれば完全に治療し,歯をよく磨いて清潔な口の中にしておくことは,むし歯菌が子どもへ感染する時期を遅らせる,あるいは感染したむし歯菌の数や強さを減らすことにつながります。

むし歯の原因は4つある

「子どもの歯・口の健康」⑥ 【むし歯編】~むし歯の原因~むし歯は,(1)むし歯菌,(2)歯,(3)食事(糖質),(4)時間の4つの原因がすべて重なった時に発生します(図1)。

(1)むし歯菌:病気を引き起こす菌です。主としてミュータンス菌と呼ばれる菌がその原因となります。口の中に常にいて,数が増えれば増えるほどむし歯にかかりやすくなります。
(2)歯の条件:歯の質が弱い,あるいは歯並びが悪いとむし歯にかかりやすくなります。
(3)食事(糖質): 飲食物中の糖質はむし歯菌が活動するためのエネルギー源となります。
(4)時間:口に飲食物が入っている時間や頻度あるいは歯にむし歯菌がついている時間が長いほどむし歯になりやすいです。

4つの要因の関係は次のようになります。

むし歯菌は,飲食物の中に含まれる糖質を取り込み,水に溶けにくいねばねばしたグルカンという物質を出し,歯の表面にくっつきます。むし歯菌は糖質があればあるほどどんどん増えていき,他の細菌や食べかすともくっついて粘着性のあるかたまりができます。これが歯垢(プラークとも言う)です。ちょうど粘着テープにごみがいっぱいついたような状態です。歯垢は歯にくっついた後,糖質を取り込んで代謝産物として酸を出します。この状態が長く続くと,歯の表面は酸にとても弱いため,崩壊してついにむし歯発生となるわけです。
ところで,ここで意外に知られていないだ液の役割についてお話しておきましょう。確かに飲食をすると,口の中が酸性になって歯の表面がとける危険性が生じます。しかしありがたいことに,だ液は酸性だった口の中を,歯が溶けないように中性にもどし,溶けそうになったところを元通りにしてくれます(再石灰化といいます)。しかしこの能力には限界があり,歯に歯垢がつきっぱなしになっていたり飲食の回数が多かったりすると,元通りにするのが追いつかなくなり,むし歯になってしまうのです。

「子どもの歯・口の健康」⑥ 【むし歯編】~むし歯の原因~