育児研究室【医師監修】育児コラムプレママのスキンケア-黒ずみ・妊娠線-
産婦人科医

プレママのスキンケア-黒ずみ・妊娠線-

ChuChuから赤ちゃんのいるご家族に向けて、医師であり、母である産婦人科医の池田先生からのお話をお届けします。

<監修医師>
池田 裕美枝(いけだ ゆみえ)

産婦人科専門医 認定内科医 女性ヘルスケア専門医
京都大学大学院医学研究科健康情報学の博士課程に在籍中。2児の母。


京都大学リプロダクティブ・ヘルス&ライトライトユニット代表、NPO)女性医療ネットワーク副理事長
神戸市立医療センター中央市民病院女性外来、京都大学医学部附属病院女性ヘルスケア外来、二宮レディースクリニック婦人科外来などを担当しています。

    

妊娠中、からだのダイナミックな変化にびっくりしますよね。今日は妊娠中のボディケアについてお伝えします。

ボディの黒ずみ

妊娠すると、だんだんお腹の真ん中の線(正中線)が黒ずんできます。

これは、妊娠中にエストロゲンが大量分泌されることが関連しています。エストロゲンは、肌のメラノサイトという色素細胞を刺激して黒褐色のメラニン色素が生成します。また、妊娠後期にはメラノサイト刺激ホルモンもたくさん分泌されますし、胎盤から出るコルチコトロピン放出ホルモンもメラニン形成を促します。

こうした症状はお腹だけではなく全身に起こっていて、脇や乳頭周りが黒ずむ人、顔だけシミが増える人など個人差があります。見た目の変化なので気になるものですが、産後数ヶ月でだんだん目立たなくなってきます。慌てず、ご自分の変化を観察してみてください。

妊娠中にできたしみや黒ずみをできるだけ産後に残さないようにするためには、少しでも妊娠中のメラニン形成を少なくすることが大切です。メラノサイトは、ホルモンだけでなく、紫外線からも刺激されてメラニンを形成します。メラノサイトが増える妊娠中こそ、しっかりと紫外線対策をしましょう。

妊娠線

妊娠後期になってくると、妊娠線ができるひとがいます。

お腹の横や下の方にできる人が多いですが、腕や胸、お尻にできる人もいます。お腹が急に大きくなることにより皮膚がひっぱられること、妊娠中に分泌されているコルチコステロイドが皮膚のコラーゲンを固くしてしまうことなどから、真皮が、伸びきれず、裂けてしまうのです。

出現当初は、赤〜茶色で少し目立つことがありますが、産後、時間が立つと、線が白くなり目立ちにくくなります。でも、割けた真皮が元通りになることはなく、基本的には痕が残ると思ったほうがいいです。(最近は、自費での美容外科などで、目立ちにくくする治療も行われているようです。)

とすると、できるだけ予防したいですよね。

妊娠線は基本的に、皮膚割線の方向にできます。真皮が避けるのは、皮膚割線の向きなのです。ということは、この皮膚割線と直角の方向に、しっかり皮膚が伸びてくれれば、真皮は割けない。妊娠線はできない、ということになります。

妊婦さんが使っても大丈夫な、妊娠線予防クリームが各種売られていますが、残念ながら、塗るだけでは効果は見込めません。塗って、しっかりマッサージしましょう。皮膚がはちきれてしまう前に、皮膚割線と直角〜斜め方向に皮膚を伸ばすイメージで、しっかりマッサージしてみてください。

赤ちゃんが宿って急激に変化するママのからだ。頑張っているご自分のからだ、変化をみつめ、ケアしてくださいね。

     

     

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